今回はフランスブレス産の若鶏を紹介します。
ブレス鶏(Volaille de Bress)(正確には、「ブレスの家禽類」)は、ブレス地方で特定の方法を用いて肥育される鶏肉・七面鳥肉の総称で、ブレス若鶏(Poulet de Bress)、ブレス雌鶏(Poulard de Bress)、ブレス雄鶏(Chapon de Bress)、ブレス七面鳥(Dinde de Bress)の4種類があります。
ブレス鶏は、いずれも出産、肥育から出荷まで細かく規則が定められていて(例えば、エサは自然飼料しか認められていない。また一定期間経過後は、鶏舎での舎飼いは禁止され草地での放し飼いのみが認められている)、何度も審査を受けてこれに合格したもののみが正式な「ブレス鶏」を名乗ることができます。出荷前、ブレス鶏はトサカを全て切り落とし、傷がつかないように羽をむしって逆さにつるして、血の気を抜いてから出荷します。
最も基本的なブレス鶏。
エサは自然飼料(トウモロコシと乳製品)のみを与えられるが、途中からは農場の草地に放され、人工飼料は一切使用しない。
肥育期間は4ヶ月(通常の鶏肉は1~2ヶ月)。
出荷時は平均1・2キロに育ち、1キロ約10ユーロ(産直価格)で取引される。
ブレス鶏の雌鳥で、若鶏よりも長く肥育したもの。
エサは若鶏と同じく自然飼料(トウモロコシと乳製品)のみを与えられ、途中からは農場の草地に放される。肥育期間は最低5ヶ月。
出荷時は平均1・8キロに育ち、1キロ約15ユーロ(産直価格)で取引される。
最も大きくかつ高級な鶏。
勿論エサは自然飼料(トウモロコシと乳製品)のみで、3ヶ月目からは草地に放され、自然の草のみで肥育する。
肥育期間は8~9ヶ月で、主としてクリスマスシーズン(11月~12月)に出荷する。
出荷時は平均3~4キロにまで育ち、肥育期間が長い分、1キロ約20ユーロ(産直価格)と高値で取引される
出荷時の価格は1キロ10~20ユーロと高値ですが、これも産直価格(卸売り価格)であって、リヨン近郊やパリで買う場合はこの2倍の値段になります(普通の肉屋では通常扱っていないので、欲しいときは、ブレス鶏を扱っている肉屋に注文しなければなりません)。
毎年12月中旬には、ブルカンブレス市を中心にブレス鶏の大会が開かれており、肥育農家が自慢のブレス鶏を展示してその美しさ(何故かここでは味覚ではなく外観の美しさが審査対象となる)を競います。
西洋のクリスマスには欠かせない七面鳥。
エサには鶏と同じく自然飼料(トウモロコシ等各種穀物と乳製品)のみを与えられ、最低4週間は農場の草地に放されて、自然の草のみで肥育する。肥育期間は最低7ヶ月で、やはりクリスマスシーズン(11月~12月)に出荷する。
出荷時は平均3キロにまで育つ。
今回お客様に提供したのはブレス若鶏(Poulet de Bress)です。
ブレス産ガリュス種の若鶏(プーレ)です。
いつもの食卓に!という鶏ではないですが、ヴォナ村では一週間前に予約頂いたらご用意出来ますので、特別な日のディナーにいかがでしょうか?必ず満足して頂けるコクと旨みがある鶏です。